★遣唐使・阿倍仲麻呂の生涯
西暦698年、大和国に生まれた阿倍仲麻呂は、717年、19歳の時に日本国第九次遣唐使使節団に選ばれ、唐の都・長安に留学しました。唐の太学に学び、難関の官吏登用試験である科挙に合格。唐の玄宗皇帝にその才を評価され朝廷にて官吏となりました。詩人の李白、王維とも親交を深めた彼は、その後、日本に帰国することなく73歳で生涯を終えました。百人一首にも選ばれた彼の有名な和歌「天の原 ふりさけみれば 春日なる 三笠の山に いでし月かも」は、遠く離れた長安の地で月を見て、懐かしい故郷を想い詠ったとされています。