■ 二千年の歴史が生んだ人間技を極めた雑技団
 このたび民音では、中国が誇る雑技の最高峰である広東雑技団を招聘し、全国45都市で79公演を開催することになりました。
広東雑技団は1951年10月の創立以来、「信念、団結、紀律、革新、努力」の創立精神をモットーとして、不断に成長拡大しながら光輝く歴史を歩んできました。1991年11月12日には、江澤民前国家主席の直接の指示によって、「芸壇(芸術界)の模範」との栄誉称号を授与されました。
 広東雑技団は、中国雑技の優れた伝統を継承すると同時に、中国及び外国の雑技の精華を広く取り入れ、革新的に常に力作を発表して参りました。演目は民族の風格が色濃く、また現代的なイメージも表現されており、芸術の最高峰を極めんとする努力によって、芸術の一派をなす風格を樹立し、中国国内外で高い評価を得ております。

■ 完成度120%——。雑技の未来形がここに!
大型雑技公演の創作に積極的に取り組み、これまでに「太陽に向かって」、「星が光輝く」、「中華太鼓の響き」、「赤いランタンの灯」、「錦繍の中華」、「中国陰陽のリズム」(※タイトルはすべて翻訳によるもの)などを発表しています。常に中国雑技の進化をめざして、新しい雑技芸術を創造しているのが、広東雑技団なのです。

■ 世界が絶賛!バレエとの融合で「東方の白鳥」が舞う
代表的な演目には「娘たち−女性たちによる大型シーソージャンプ」、「銀色の空想−バランス芸」、「チャイニーズ娘−カーペット回し」、「青春のメロディ−回転リング」、「夢飛行−宙吊り芸」、「東方の白鳥−奇蹟のパ・ド・ドゥ」、「根−アクロバット芸」等の優れた創作作品があり、観客の大好評を博しております。とりわけ「東方の白鳥」は、バレエとの融合をはかり、従来の雑技のイメージを一新する超絶の力作です。2002年10月に東京のNHKホールで開催された日中国交正常化30周年記念「日中友好芸能フェスティバル」(浜崎あゆみ、フェイウォンら、日中のアーティストが出演)に演技者2人の団員が招かれ、東京バレエ団との共演で見事なバランス芸を披露し、観客を圧倒しました。(※平成14年10月26日付、毎日新聞夕刊の公演評より)

■ コンテスト最多受賞数を誇る中国一の実力
国内外の重要なコンテストにおいて、これまで121の演目で178個の賞を獲得しました。特に国際的及び国内の重要なコンテストでは、世界の雑技・サーカス界最高の賞である、ゴールデンピエロ賞2個、フランス共和国大統領賞3個を含む35個の最優秀賞を獲得しております。また、第4回(1996年)と第5回(2000年)の「金獅子賞全国雑技大会」(4年に1度開催・雑技のオリンピックと呼ばれる)において、ゴールデンライオン(金獅子)賞・金賞の最優秀賞を受賞しました。これら受賞歴は、獅子の芸術の最高峰としてナンバー1の実力を誇る雑技団といえましょう。

■ 中国を代表する文化の大使
 広東雑技団はこれまで、世界58カ国・地域に訪問し、139回の海外公演を行ってまいりました。国家の政府部門からは「文化大使」の称号を受け、名実ともに中国を代表する芸術団です。
財団法人民主音楽協会
(MIN−ON)
実力NO.1の「中国・広東雑技団」
中国雑技は2000年以上の歴史があり、現在、代表的な雑技団は100を数え、民間も含めると全土で1000以上の雑技団があります。民音創立40周年記念公演として初来日公演が決定した広東雑技団は1951年の創立で、中国国内では実力NO.1と言われ、海外公演も多く欧米各国では高い名声を得ている超人気雑技団です。北京国際婦人大会、上海APEC会議等の国家行事の招待公演をはじめ、海外への文化使節としても活躍しています。

広東雑技団団長で著名な構成演出家でもある寧氏の理念、“中国雑技の進化をめざして新しい芸術を創造する”を目標に、国家一級演技者および団員が、日々厳しい基礎教育と鍛練を積み重ね、新しい創作雑技を次々と発表しており、国内外のコンテストでは常に最優秀賞を受賞するという快挙をあげています。

今回の公演の見所のクライマックスは、2000年の第五回金獅子賞全国雑技大会で金賞・最優秀賞、さらには第二十六回世界サーカス大会でゴールド・クラウン賞を獲得した「東方の白鳥」です。昨年、NHKホールで行われた日中国交正常化30周年記念行事においては、その華麗な演技がテレビで放映され、多くの人の感動を得、大変な話題となりました。
第二の見所は、最近数年間の国内外においてのコンテストで、最優秀賞を受賞した演目である「青春のメロディー」「軟体のモダン・ダンス」「夢飛行」「生命之魂」が今回一度にみることができることです。 照明、音楽、衣装などアーティスティックな演出と研ぎ澄まされたパフォーマンスを、こころゆくまでお楽しみいただけることでしょう
見所の第三は、中国伝統の雑技演目「収穫」「リング潜り」「皿回し」「チャイニーズ娘」「望郷」「棒の上で飛び交う演技」が、新しい演出、振付で楽しくみられることです。特に、「棒の上で飛び交う演技」は、いくつかの伝統演目を複合発展させた雑技で、中国の歴史と文化、さらには雑技の持つ奥深さと魅力を感じ取ることができるしょう。

最近の雑技は、ハラハラドキドキの個人演技から、ダイナミックさや華やかさをアピールした集団演技演目が多くなり、多数の優秀な演技者を育てることが大変重要となってきています。広東雑技団は早くから豊富な海外公演の経験をとおして、将来の目標を設定し優秀な演技者を多数育て上げてきました。その結果、現在では集団演技においては他の雑技団の追従を許さない、華やかでダイナミックな公演を数多くおこなっています。

公演タイトルの“ZATSUGI”は、まさに広東雑技団が世界を意識して進化させたエンターテインメント雑技の証明です。本公演を観られた方々は、今まで味わったことのない新鮮な驚き、感動、興奮を覚えるのではないでしょうか。
今回の広東雑技団の公演が、中国雑技がアジア発信のエンターテインメントとして日本に定着し、末永く多数の方々に愛され楽しまれるものとしてのきっかけになることを確信しております。
上海雑技芸術家協会名誉会員
山東省雑技団顧問
雑技プロデューサー

工藤圀房